動機、そして医療施設での経験

もう20年以上前のことになりますが、
私の父はがんを患い、大きな手術と長期入院を経験しました。

入院中、父は病室の窓から外を歩く人々を眺めながら、
こんな言葉を口にしました。

「自分の生活は、白い壁の中だけになった。
外は、まるで別の世界のようだ。」

もしかしたら、今も同じではないでしょうか。
病気を境に、一変してしまう現実は。

人は、山あり谷ありの人生を生きています。
その中でも、人生に深みが増す時期にこそ、
心の不安や辛さを和らげる“楽しみ”が
いつも傍にあったなら――
そんな思いを、私は強く抱くようになりました。

ある医師から、こんなお話を伺ったことがあります。

新型コロナウイルス感染症の流行により、
家族との面会が禁止されたことで、
身体よりも先に、心が弱ってしまう患者さんが
多くいらっしゃったそうです。

末期がんで食事が取れなくなっていた方が、
家族と一目会えた翌日から活力を取り戻し、
再び食事ができるようになり、
病院側の想定よりも何か月も長く生きられた。

その医師は、こう仰っていました。

「医学的に説明がつかないことであっても、
精神が身体に及ぼす影響は、計り知れないと感じています。」

普段はバレエを教える立場の私は、
生徒たちと共に、緩和ケア病棟のある病院で
患者さんの前で踊る機会を重ねてきました。

ベッドのまま移動して観に来られた患者さん、
輸液スタンドを付けた車いすの方。

最初はうつむきがちだった表情が、
ダンスが進むにつれて、
少しずつ明るくなっていく――
その変化を、私は何度も目の当たりにしました。

時には、ご家族や付き添いの方が、
椅子から身を乗り出すようにして
夢中で踊りをご覧になる光景もありました。

医師、看護師の方はじめ、
スタッフさんたちの嬉しそうなお顔も
忘れられません。

医療従事者の方々から、
直接ご感想をいただいたこともあります。

「患者さんがこの日をとても楽しみにされていました。」
「医療者として、患者さんの“人としての心の動き”を
 改めて感じる貴重な時間でした。」

日々、病と向き合う現場だからこそ、
心が動く時間の価値を、
強く感じていらっしゃるのだと思います。

今後ますます加速する高齢化社会の中で、
Smile with Danceが、
医療・福祉・介護・在宅医療とダンスをつなぐ
小さな架け橋となれたら。心から、そう願っています。



Smile with Dance設立まで、そして未来

2019年の冬、
新型コロナウイルス感染症が発生し、
翌年には、世界中へと急速に広がっていきました。

日本でも緊急事態宣言が発令され、
私たちの生活は、否応なく大きな変化を迎えることになります。

人と会うこと、触れ合うこと。
何気ない日常の中にあった、ささやかな楽しみや喜び。

それらが、心の幸せや人生の充実にとって、
どれほど大切なものだったのか――
多くの人が、パンデミックを通して
改めて思い知らされたのではないでしょうか。

2021年の冬、
ようやく感染が落ち着くかと思われた矢先、変異株が発生しました。
さらに2022年2月には戦争が始まり、
2023年の今もなお、火山噴火、地震、洪水、干ばつなど、
自然災害や社会の大きな変化が、世界各地で起こり続けています。

一方で、デジタル化はますます進み、
便利さが日常に溢れていることも、
私たちは日々実感しています。

だからこそ、
進化し続けるデジタル社会とバランスを取るように、
アナログなこと、計算できないこと――
たとえば、心の喜び、肉体の力、生命エネルギーといった
目に見えないものの価値が、
これまで以上に大切になっていくのではないかと感じています。

それらが互いに支え合い、
ちょうどよい塩梅で共存する未来であったなら。
そんな未来であってほしいと、願っています。

私事で恐縮ですが、
新型コロナのパンデミックは、
立ち止まり、考える時間を与えてくれました。

忙しさを理由に、
自分の想いや夢を後回しにしていたこと。
「いつか」「また今度」と先延ばしにしていたこと。

そうした在り方を見つめ直す中で、
「今やらなければ、きっと死ぬ間際に後悔する」
そう強く感じ、
Smile with Dance を立ち上げる決心をしました。

どんなに世界が変化しようと、
どんな社会状況の中にあっても、
人がその一生を終える、その瞬間まで――
心が幸せでいられる世の中であってほしい。

それが、
私が、そして多くの人と共有したい
「私たちの未来像」です。

2023年春 吉日

Smile with Dance
運営者 Seri(せり)
有限会社 feel ballet company 代表取締役

<プロフィール>
富山県に生まれる。小学校高学年からバレエを習い始める
10代後半、練習が大好きだったが、何のために踊るのか悩む
バレエ学校を卒業するも、自分に全く自信が持てず、長年に渡り暗中模索
2002年、ご縁が重なり、バレエ教室を開校
2007年より、自身の身体の不調と生徒指導に役立てばと、ボディワークを学び始める
2011年より、身体機能統合メソッド、国際認定フェルデンクライス・メソッド・プラクティショナーとして、子どもからご高齢の方までの心身ケアを行う
2009年、有限会社feel ballet company 設立
2015年より、生徒達と医療機関にてボランティア活動開始
2021年、Smile with Dance立ち上げる決意を固める
2023年、Smile with DanceHP開設

Seriのセルフトーク

2023年6月12日

AI時代は人間らしいダンスがいいね

2023年5月8日

新しい出会い

2023年3月29日

ダンサーがそばにいること

2023年2月22日

ひとは、なにをもとめる

2023年2月9日

どんなことが幸せ?

2023年2月7日

ChatGPTに聞いてみた

Smile with Dance(スマイル ウィズ ダンス)について

法人名有限会社 feel ballet company
所在地〒615-8086 京都府京都市西京区桂乾町1-7
電話番号075-950-1691
(月曜:定休日、火曜~日曜:11:00~17:00)
メールアドレスinfo@smile-with-dance.com
事業内容1. バレエ、ダンス、芸術、 文化活動に関係する事業
2. 教育、 人材育成に関係する事業
3. ダンスカンパニーの企画、運営、 販売、 制作、プロデュースに関係する事業
4. 衣裳、 小物制作、販売、レンタルに関係する事業
5. 撮影に関係する事業
6. ボディワーク、 整体に関係する事業
7. カウンセリングに関係する事業
8. ダンスマッチングサイト運営に関係する事業
9. レンタルスペースに関係する事業